2017年2月20日月曜日

ザクロ伐採、切り株も抜く

千駄木菜園 総目次



我が家の柘榴は、引っ越してくる2年前、2011年には全く手入れされず、上は二階の屋根を超え、横は「開かずの玄関」にかかるほど、枝が自由に伸び育ち、たくさんの実をつけていた。(写真に黄色い点として見える)



ザクロは枝の先の方に花芽がつき、翌年結実するという。
つまり、引っ越した2013年以降、毎年枝の先端を剪定していると、実が付かないことになる。

実がならないだけでなく、枝に鋭い棘があるため剪定したあと処分が大変だった。ゴミに枝を出すとき、収集作業員がけがしないよう棘だけ除かねばならない。
下の写真は、棘だけ集めたら白い容器一杯になったところ。


もちろん道路の落ち葉掃除も面倒だった。


・実もならない、
・管理も大変、
・自分で植えていないから愛着もない、
ということで昨年秋、伐採を決めた。


決めたら次に植えるものを考えて、土の様子を見るため、たまたま根元を掘った。掘り始めたら、伐採が決まったことでじゃまな根を切りたくなり、そのうち穴が大きくなっていった。しかし、そのまま放置して年を越す。


年が明けて植木屋さんに上部だけ切ってもらったが、これだけでも大仕事だった。

さて残った切り株をどうやって取り除くか。基本的に庭仕事は危険でなければ自分でやるに限る。とは思ってみたものの、抜根は難航した。



これだけの大木となると根っこは広く、深く張り、そして太い。

2方向にブロック塀があるため、複雑に曲がりからまっている。

穴を掘り、根を切る。

土を掘るには根が邪魔。
根を切るには土が邪魔。

横に伸びる根を、力の入らない不自然な体勢で、一本一本切る。切るだけでは根がそのままで穴が掘れないから、離れた二か所で切って根を地中から取り出さねばならない。これが空中の枝切りとの違いだ。


毎週少しずつ切っていったが、何度か諦めかけた。

ちらりと青の洞門の話を思い出した。(大げさ?)
いくら掘っても根は太いまま垂直に伸びている。横に伸びる根は切れても、縦に伸びる根は、身長以上に深く掘らない限り切りようがない。



長く親しく見てきた大木を切るときは、木の精霊を鎮めるため酒などをかけてから伐採するという。
しかしだらだら続く大仕事になってしまい、毎回穴掘りの格闘になると、酒をかけるなどという優雅な余裕はなかった。

鋸を使うには空間が必要だから、穴はある程度の大きさがなくてはならないが、深くなるにつれて自分の体を入れる広さも必要となった。残土置き場も確保したがすぐ一杯になる。


もう限界!これ以上掘れないとなって、倒せないかとゆすってみた。
びくともしなかった。
この時点で、切り株にせず、上部を50センチほど残すべきだったと気が付いた。支点からの距離が長ければ、力を与えやすい。もっとも、倒した後の大木の処置が大変だが。
この日、2/19の日没時間は17:27。18時には真っ暗で作業はあきらめた。

朝、元気になったところで、さらに周囲の根を切って、ゆすり続ける。
ほんのちょっと動いたとき、やった、と思った。
少しでも動けば根が戻るとき反対方向にもわずかに振れているはずだ。その瞬間、その方向に押す。つまり固有振動数と同じ周期でゆするのである。支点と重心の距離が短いため周期は短い。根っこが自分の重さで少しだけ振れているところへ私が全体重をかけて振動を増幅させる。
そのうち地面が揺らぎはじめ、必死に繰り返して揺れが大きくなったとき、ここぞとばかり全体重を根っこにかけ足をブロック塀に踏ん張ると、バキバキ折れる音がして背中で尻餅をついた。



倒れた根っこはあまりに重く、現時点では穴から出せない。

これをどう処分するか?
これだけ太いと鋸(写真のちゃちなもの)で切って少しずつゴミに出すということはできない。
穴に埋めたらどうかと妻は言うが、それでは何のために半年かけて抜いたのか分からなくなってしまう。


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