2021年9月20日月曜日

パプリカの栽培とシシトウの記憶

2021‐09‐18
パプリカが初めて取れた。

思えば長かった。 
2018年スーパーで買って食べ、生ごみとして出た種をまいた。
  発芽するも、成長遅く夏に抜根。
2019年、保管していた種をまき、発芽するも育たず花も咲かず。
2020年、前年のパプリカを挿し木で越冬させ育てるも、ハダニにやられる。
       ナスのついでにまいた種はこの年も育たず。

そして2021年、冷蔵庫にはまだ2018年の種が残っていた。
懲りずに3月30日、29粒まき14発芽。

2021‐06‐02
手前はナス、奥がシシトウとパプリカ。
実生の苗は2か月たっても大きくならない。
パプリカ14本のうち、9本を地植えする。
今年は初めて化学肥料を少し与えた。

しかし花も咲かず実もならず。
例年通り、抜くことになりそうだったが、
そのうち一株だけ実がなる。
同じ大きさのもの3つ。
2021‐09‐06
なかなか色がつかない。

初めてパプリカを食べたのはいつだろう?
そもそもパプリカなんて昔はなかった。
1993年、アメリカ、シンシナチに行ったとき、スーパーKrogerには見たことのない果物や野菜があった。
先にいらしていた京都大の森泰生夫妻が「こちらのピーマンはすごくうまい」
と言っていたから、パプリカという単語はなかった。
旅行で来た長野の両親にクローガーで「こっちのピーマンを作ってみて」と種を買ってお土産にした。
その後、父からこのピーマンの話は出なかった。
空港で没収されたのか、種まきを忘れたのか、育たなかったのか、分からない。

2021‐09‐18
今調べたらパプリカはハンガリーで生まれたらしい。
ビタミンC(アスコルビン酸)は柑橘類に多いが他の糖や有機酸も多くて精製できず、ハンガリーのセント=ジェルジがパプリカから精製単離(1937年にノーベル賞を受賞)したことを思い出す。
1990年代に初めて輸入され、日本で栽培されたのは2006年の熊本県が最初で、2010年には他県にも広がったというが、私にとって2000年代なんてつい最近のことだ。いまやスーパーでもよく見るようになった。

次女が2008年ころ高校で演奏バンドを作り、その名前がパプリカだったな。

2021‐09‐20
9月になって雨と低温が続いて、そろそろナス、ピーマン類も終わりか、と思ったら、ずっと沈黙していた8本のパプリカが花をつけ、実も生り始めた。
困った。
この場所は白菜を植える場所だから、そろそろすべて抜いて耕さねばならない。

2021‐09‐20
あと2つ残っている。

パプリカはナス科のCapsicum(トウガラシ)属。
そして、ピーマンやトウガラシも同じ属、同じ種である。
つまり、すべて栽培品種で、生物学的にはCapsicum annuumの1種類である。

今年は例年挑戦するパプリカのほかにシシトウを初めて作ってみた。
(その結果、場所の都合からピーマンをやめた)。
ダイソーで買ってきた2袋110円のシシトウの種を一袋全部、12粒をまいた。
10粒発芽。6本を定植した。

7月18日に初めて2個とれた。2日にいっぺん収穫し、8月25日には最高18個とった。
9月20日までに、221個収穫した。(6本の合計)
ほんとにこんなに生ったのかな?こんなに食べたのかな?と疑うほど多い。

2021‐09‐20
シシトウの木はナスと違ってまだ元気で、さらに生りそう。
しかし、ここも長ネギと大根3次の場所だから9月いっぱいできれいにしたい
・・・・困った。

中学生の頃だろうか。
「シシトウはコショウ(長野ではピーマンのこと)と唐辛子を交配したものだ」と祖父が言っていたが、今思えば唐辛子から辛くないものを選抜した気がする。

信州の夏、炎天下でのシシトウ収穫。
汗が目に沁みるし、中腰で腰は痛くなるし、畝はくらくらするほど長いし。
(あれを経験すれば昨今の熱中症報道、神経質なまでの対策など大げさで過保護に思える。)
夜は毎晩テレビを見ながら小分けパック詰め。
父親が重さをはかり、我々が透明のプラスチック容器にきれいに並べて入れる。
子どもにはけっこう並べるのが難しくて、どうせ食べるときはバラバラにするのに、なんでこんな面倒なことをするのか? 並べなければ重さをはかる一人で済むのだ。
妹、弟は黙ってやっていたが、私は大いに不満で、父親に聞いた覚えがある。

そういえば昔のシシトウはもっと辛かった気がする。
(さらに品種改良されたのだろうか?)
今でもたまに辛いのがある。
辛いのが株によるのか、同じ株の中に一定の割合で生じるのか、どちらだろう?
初めて食べて50年以上たった今、ちゃんと調べてみたいが、やはり収穫するとき全部一緒にしてしまうから、なかなか判明しない。
1株ずつ分けて収穫しても料理、盛り付けを別にするのは面倒で、きちんとやっても間違いそう。

2021‐09‐20

9月20日の夕食は、シシトウとパプリカを入れた酢豚だった。
4年越しにやっととれた1つのパプリカは、どんなに甘いか楽しみだったのに、ケチャップと酢の味に負けて、旨いも不味いも分からなかった。
「うちの酢豚はトマトケチャップも入ってるの? 酢だけじゃないの?」などと聞いただけなのに妻が不機嫌になった。




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