日曜なのに仕事。
終わって上野東京ラインで上野駅にいく。
ホームから上がると様子が違う。
便所の近くは長らく工事中だったが改札口ができている。
「公園臨時改札」とありながら、開いているのは見たことなかった場所である。
2020-06-07
外に出ると、東京駅のように道路を渡ることなく、東京文化会館と西洋美術館の間を動物園の方までまっすぐ行ける。東京駅を思わせる。
1年半前の公園口改札付近。2019-01-06
長かった公園工事も終盤に入っている。
車回しを二つ作ることで上野公園の大破壊と思われたが、木も残り、思ったより悪くない。ただし、コロナ東京アラートで人が異常に少ないためよく見えるのかもしれない。
改札前に人があふれていたら、こんなに穏やかな気分ではいられないか。
しかし当然どこかを削ったはずである。
東京都公園緑地事務所、上野グリーンサロン前が抉られている。
歩行者が車道を渡らずに改札から公園に行くようにしたいなら、南の車坂から登ってくる車道を掘って低くして、その上にパンダ橋のような広い歩道橋を作ればよかったのである。
駅舎二階は店舗になるのかな?
両大師橋の方に行って、開山堂(輪王寺)をみて、コロナ対策で限定開館の科学博物館の前から戻ってきた。
(別ブログ 上野公園8)
動物園はじめ施設に入れなくとも、やっぱり人が少ないと気持ちがいい。
駅前にきて改めて工事の出来栄えをみる。
東京文化会館の前は南側のロータリーとなった。
ふと、新公園改札口と旧改札口の間に駐車場入り口があるのに気が付いた。
駅の屋上が広い駐車場になっている。
なぜこんなものを作ったのか?
電車でくればいいではないか?
あれば便利だから知っている人は使うだろう。
しかし、なくて困るものだろうか?
同じターミナルである池袋や新宿に負けていると、上野商店会だか商工会、観光協会だかが議員をかつぎだし、東京都、台東区を動かした。不忍池の3分の1をしめる蓮池を露天掘りし、地下3階、乗用車2000台、観光バス62代収容、コンクリートで蓋をして人工池にするという大計画。巨額の建設費がかかっても税金である。儲かる人がいる。幸い住民の反対運動で中止になった。
スケールは小さいが、その野望を思いだした。
足の不自由な人やベビーカーを持った人も来れるようにというが、上野なんて何が何でも来る場所というものではない。
駐車場からの距離は電車のホームからの距離と同じではないか。年取って電車に乗れなくてもコンサートに来たいというならタクシーで来ればいいことだ。
私も含めて凡人は、自分のことだけ考えて、便利なら使う。楽しければ行く。安ければ買う。その結果が地球温暖化、環境破壊ではなかったか?
誰かが制限しなくてはならない。それがお役所ではないか?
2020-06-07
右が旧公園口改札
同じ場所、1年半前の公園口。2019-01-06
このときすでに駐車場があったのか。
なぜこんなものを作ったのだろう。
駅の屋上スペースが余っていたなら、手狭な上野公園で木を切ってカフェを作ったり、建物を増設したりせず、ここに作ればいいのに。
まあ、それよりも今後の交通問題である。
この整備工事の前まで長い間、南の車坂からくる道は一方通行で両大師橋に抜けていった。一車線あれば足りた。
それが分断されたロータリーから戻るために両面通行、最低2車線になり、さらに駐車場というのは入り口、接続道路が混雑するもので、渋滞防止に車線を増やすことになる。
住宅立ち退きが必要な一般道路とちがい、ここは木を切れば簡単に広げられる。
いったい、当事者は上野公園を何だと思っているのだろう?
ここは昔から公園整備という名目で木を切って歩道を広げたり舗装したりしていた。毎回、お役所の仕事作り、予算の無駄使いに思えたが、まだゆるやかだった。
しかしここ数年は凄まじい。
目的が維持整備よりも観光開発になっている。大量のインバウンド客のために収容力、集客力をアップさせるのが目的である。
イベントができるように噴水を小さくして広場を広げた。大量の人が押し寄せれば休む所、便所も拡充してほしいと声も出るだろう。広場の西は藤棚とベンチしかなかった場所にスタバができ、東にはパークサイドカフェが開業した。
不忍池弁天堂の前はしばしば渋滞が起きるほど人が来るようになってしまった。
そのうちネックになっている弁天堂への橋まで埋め立てる勢いである。
ゴミも目立ち便所もくさい。
本来上野公園は都民、国民の憩いのために作られたのではなかったか?
それが今、政府の全国観光地化にのり、客寄せ道具の1つになろうとしている。商店会よりも税金がふんだんに使える自治体が先頭に立っているから始末悪い。
ディスニーランド化したいなら、埋め立て地でやってくれ!
「魅力度を高める」というなら何もせずに地味にしてほしい。
いま上野公園はコロナのおかげで公園らしくなっている。
この機会に、昔の緑の静かな公園に戻してほしい。
昔はこの石段に何人も似顔絵を描く人がいた。
自転車の荷台からアイスキャンディーを売っている人もいた。
昔の人は公園を破壊せず、風景に溶け込んでいた。
別ブログ
20190922 上野公園6 江戸の坂
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