3月19日、定年退職を前に家族で京都を旅行した。
2泊3日の最終日の午後、家族と分かれ、2003年から2005年にかけて50回近く通った京都リサーチパーク(KRP)にきた。
京都駅を14:12に出て、丹波口に14:16、懐かしのKRPに14:23に到着、数枚写真を撮った後、丹波口駅に戻る。14:30。こういう動きは一人旅でないとできない。
もちろん朱雀は平安京の真ん中を南北に貫く朱雀通りからくる。すなわち山陰本線(嵯峨野線)はかつての朱雀通(いま千本通り)に沿って北上していく。
この市場は1927年(昭和2年)日本で最初の中央市場として開設された。
しかし築地のように場外市場に観光客が集まるようなことはない。もっとも東京であっても築地以外の市場などはこんなものかもしれない。(東京中央卸売市場は1935年築地本場、神田、江東の3か所で始まり、現在は豊洲、太田、豊島など11か所に分かれている)
14:31
KRPから最も近い宿として、近くの島原にさんき旅館というのを見つけ、2,3回泊ったことがある。朝KRPに行くときはこの道を通った。道の両側が市場で、ターレットやフォークリフトが忙しく動き回っていて、あまり好きな道ではなかった。
14:35 島原西門碑
ここに西門があったが1977年、輪禍によって全壊したという。自動車が衝突したということか? 裏口だったから東門よりずっと後にできたが、同じ高麗門形式だった。
島原は1641年、六条三筋町の花街(歌舞音曲をともなう遊宴の街)が、当時町はずれの朱雀野に移ってきたもの。その移転騒ぎが九州の島原の乱を思わせたことから「島原」と呼ばれるようになったとか。日本で初めての幕府公認の遊女街である。
14:41 東鴻臚館址
平安京朱雀大路の南端には東寺、西寺があり、七条の北、六条あたりの東西には2つの鴻臚館があった。鴻臚館は迎賓館というか外交使節で、920年には廃止された。当時は唐ではな渤海の使節がよく利用していたらしい。鴻臚館は筑紫、太宰、難波などにもあった。
2003年ころ近くに泊まってKRPまで歩いていく途中にこの碑を読んだ記憶がある。
なぜか清少納言を連想したが、彼女の「こうろ」は鴻臚館ではなく香炉峰の雪である。
このあたり、道路はアスファルトでなく、石畳のように風情よく作られているが、訪ねる人はあまりいないのではないか。私も近くに泊まらなければ知らなかった。
14:42
角屋の北の壁
幕末の京都は尊王攘夷派と幕府方が入り乱れ、この島原も舞台となった。
長州藩久坂玄瑞が角屋で密儀をしたという。
14:43
角屋は文化美術館になっているらしいが正門まで行く時間すらなく先を急ぐ。
一人旅は、こういう無茶苦茶な移動ができる。
14:44
あった、あった。2回ほど泊まった三喜旅館
ひらがなの「さんき」になっている。表札は有川とあった。
町屋を改装した旅館でふろ、便所は共同、当時は4000円台だったと思う。
いま楽天トラベルの口コミを見ると、リフォームされた町家風で評判良いようだが、昔はただの古い旅館だった。
ちょうど池袋の豊島ダンス愛好会に入っているころで、練習が終わり、東武デパ地下で弁当を買い、東京駅21:12の新幹線(最終?)に飛び乗って、嵯峨野線の最終で丹波口23:50着、この宿に厄介になった。
朝は京都中央市場を通ってKRPまで歩いて10分、仕事には便利だが、これではまったく面白くない。その後は宿坊や様々な名所の近くに宿を探すようになり、さらには市外の宇治、大津や奈良にも泊まるようになっていった。
14:45 きんせ旅館
三喜旅館の斜め前にある。江戸末期に揚屋(あげや) として建てられたとされる。揚屋とは、遊女を呼んで遊興する店。花街の風情が漂う。一般住宅として使われていたが、2009年にカフェバーを開業、2011年からは1日1組だけの旅館も始めたという。
14:46 島原大門
花街の東端、すなわち京都の中心街から来たら正面入り口となる。
きんせ旅館は記憶になかったが、ここはKRPや駅とは反対側だったが何度もくぐり、よく覚えている。
14:46
高麗門は、外側の鏡柱と内側の控え柱の4本からなり、鏡柱の上に冠木を渡し切妻屋根をのせる。そして内側の控え柱の上にも小さな切妻屋根を乗せるのが特徴である。
これを知っていると、上の写真は外側から、その前の写真は内側から見た門ということが分かる。
丹波口に着いてわずか30分で京都リサーチパークから島原まで歩き回ったが、時計は15時近く。
急いで家族が待つ東本願寺まで歩くつもりだが不思議と疲れはない。
(続く)
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