2021年1月19日火曜日

西日暮里三丁目の廃墟は補助92号線の地上げ?

 西日暮里三丁目というのは荒川区だが山手線の内側、道灌山の高台とその西側斜面、冨士見坂、諏訪神社など、崖と寺社の静かな地域。

1月5日、六阿弥陀道を歩き路地にはいってびっくりした。
空き家、空きアパートだらけだったからだ。

異常だったので1月17日、19日、再び行ってみた。
3回行って分かったことを書く。

2021-01-17 9:39
冨士見坂下の六阿弥陀道を南下



2021-01-05
前回入った南泉寺の南の路地は今回入らない。

次の路地、すなわち11番地と12番地の間を入る。
元気のないアパートを見ながら進むとが両側に空き地
2021-01-17 9:43 12番地側
2軒分の空き地。

グーグル航空写真
少し前の撮影か、ここに爆弾が直撃したような、屋根に穴の開いた建物がうつっている。

2021-01-05
空き地の2軒隣の神谷ハイツは少し人が住んでいる。

9:44
しかし神谷ハイツの奥は二軒とも無人

2021-01-05
2週間前に来たときはネコがうようよいて、エサをあげている男がいた。

2021-01-05
左一番奥は和泉荘
その手前はなかじま荘

2021-01-17 9:45
ひと気がない和泉荘の外階段に登らせてもらう。
なかじま荘の奥、2軒もすべて空き家のようだ。

ゼンリン地図にはまだみどり荘1号棟、2号棟とある。



なかじま荘の西、道路ではないがかつては通路だったのだろう。
そっと草を踏んで奥にはいる。
9:46
手前はみどり荘2号棟
玄関
戦後、何人ここに住んだことか。
偶然にもこのブログに来られることがあれば懐かしく思うだろう。

9:46 
みどり荘2号棟は、雨風が吹き込み朽ちるままになっている。

みどり荘1号棟
ネコだけでなく、あらゆる動物にとって恰好の住処になる。
窓から自由に入れるからホームレスの人も路上よりいいだろう。

2021-01-19
みどり荘の反対側、小幡第一アパートも無人、
ドアが開いて中身が丸見えだった。

穴あき屋根の家があった12番地の空き地の反対側、11番地側も草原になっている。
そこから見えるアパートも窓が開きっぱなし。
2021-01-05
しかしこの2軒、どこから入るのだろう?
この裏(忍荘側)にも、どこにも道がない。
1月17日に来たときも見つからなかったが、19日にも来てふと一般民家の奥にも家があるのに気づいた。どうみても個人宅の敷地のように見える軒下をいくと廃アパートが現れた。

2021-01-19
枯草の空き地から見えたアパートの1階部分である。
2メートル以上道路に接していないから再建築不可物件。
だから建て替えられないのだろうか?

続いて、南の路地、12番地と13番地の間、竹かご翠屋の角を入る。
2021-01-19 15:56撮影

両側のアパートはかなり部屋数あるが入居はごく一部。

9:48
突き当りの右側は崖、冨士見ホテルの裏になる。
裏はもともと汚いものだが廃業していると荒れ方も増す。


ホテル裏の向かい、つまり路地突き当りの左はアパート、中里荘
9:49
郵便受けのバッテンでほとんど無人と分かる。

路地から出ようとするとアパートに張り紙発見。
9:50
12番地側、地図では山一ステーツというアパート。
ドアに張り紙あり。

お知らせ
当アパーの解体準備の
ため、室内に立ち入ります。
令和元年9月7日
管理会社 都市興発株式会社 印


廃屋ではなく、まだ住まわれている建物でも解体するらしい。
どうもここ一帯はすべて取り壊されるようだ。
相当な面積だ。
いくら山手線の内側で駅が近いとはいえ(西日暮里、日暮里とも数分)、狭い六阿弥陀道に面して大規模開発ができるのだろうか?
それに空き家の荒れ方からみて、立ち退きは数年前である。それなのに解体工事が進んでいないのはなぜか? 疑問は多い。

ここではっとした。
これは補助92号線ではないか?

(以下推測で書く)

92号線が通ればその両側は容積率が一気に高くなり、高層マンションが可能となる。
暗くて狭くてごちゃごちゃしていた土地も価格が何倍にもなる。

http://www.toshiseibi.metro.tokyo.jp/kiban/tokyo/pdf/minaoshi_02.pdf

しかし、寺寺を蹂躙し夕焼け段々と延命院の間で崖を上がり、さらに谷中の寺院をつぶすという木違いじみた計画はさすがにとん挫した。この西日暮里三丁目、すなわち道灌山通りから南の谷中地区部分は平成16年に見直し区間に入り、平成27年(2015)12月、廃止が決定した。私が谷根千にきて3年目のことだ。

不忍通りなどの経緯から見て、ここも2015年以前は地上げ屋が暗躍したことだろう。
たぶんこのあたりは地主、家主、住人が入り乱れ権利関係が複雑だ。地上げ屋は地主から底地を買い取ったあと住人の追い出しにかかる。
また買ったらグループ間で転売し、価格を上げていく。最後は道路を東京都に、両側をマンション業者に高値で売り渡す。納税者以外誰も損しない仕組みになっている。

東京都があれだけ建設にこだわったのは業者から議員、役所など関係者にも金が流れていたのではないか?と疑う人もいるほど。

しかしこの区間の補助92号線は中止。
見たところ、道路が通り区画整理しなければ再建築できない物件ばかり。
業者はがっかりし、頑強に追い出しに抵抗していた人のみが残り、廃墟のようなゴーストビレッジ、谷中の猫にとってはパラダイスが残った・・・・

・・・
夕焼け段々を上がる。
すぐ左にさっき裏から見上げた冨士見ホテルの入り口がある。
今思えば、このあたりも補助92号線がかかっていた。
9:52
右側は空き家が並ぶ。
2020年6月にはこの青板が外された景色になっていた。
奥2軒はかつての音羽壮、青好荘。

ゼンリン住宅地図 冨士見ホテル


右側だけでなく左側も二階の窓が開きっぱなし、空き家になっている。
「私有地につき立入禁止」という。

青好荘

このあたりは上野に行く補助92号線と日暮里駅を越えて東に行く補助188号線の分岐点になっていた。

突き当り左が冨士見ホテル玄関

一時は谷中夕焼けだんだんにある安ホテルとして外国人にも人気があったことだろう。
その庭石がごみで覆われていた。

9:53
どうもまだ誰か住んでいるようだ。
立入禁止の棒を乗り越えてきたので、あまり長居はできない。
でも、そもそも住んでいる人は立入禁止をかけた人なのか、それとも違法にいる人なのか。

金儲けがとん挫した跡地。

この地区一帯の所有者すなわち地上げ屋は今どこにいるのだろう?
このまま何年もこの状態が続くのだろうか。
強引に進めようとした役所、議員に金が渡っていたのかどうか、知りたいものだ。

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