2026年8月18日火曜日

上野公園23 科博7 哺乳類の分類・クジラは牛、アシカは虎の仲間

7月17日、科博にきてフーコーの振り子、新館(地球館)2階の豊田自動織機、最初の電子計算機、人工衛星おおすみなどを見た(前のブログ)。

2階の廊下に出るとゲリラ雷雨はますます激しくなっていた。

ここ数回にわたり科博にきて、いよいよ最後の3階に上がる。
3階は手前の3分の1が「親子の探検広場・コンパス」になっている。小学生以下(主に4歳から6歳まで)と保護者が対象で、塗り絵や工作をする。しかしそういうものは他の施設に譲って、科博は高学年以上を対象にした展示に徹したほうがいいと思った。

その奥は迫力あるステージがある。
12:40
哺乳類のはく製の群れ

テーマは「大地を駆ける生命」
壁側には鳥もいる。

このあたりはシカ類が多い。牛のようなものもいる。
向こうにはラクダも見える。

シカもウシも偶蹄目(ウシ目)。文字通りひずめが2つに割れている。
この目には、ウシ科、シカ科、ラクダ科だけでなく、イノシシ科(ブタ)、カバ科、クジラ科もはいる。

一方、奇蹄目(ウマ目)はウマ科、サイ科、バク科がある。指は1本か3本の奇数である(バクの前足は4指)。
科の上の目という大きな分類が指の数で決まっていいのだろうか、もっと大きな違いはないのかと思わないでもない。
ちなみに偶蹄目猪豚亜目は反芻せず、偶蹄目反芻亜目(牛、ラクダ、シカ)は反芻する。亜目の分類が胃の状態で分類されるのも不思議な感じだ。

さて、奇蹄目は新生代に繁栄し、特に漸新世(約3000万年前)には陸上哺乳類史上最大級の種(パラケラテリウム)が現れた。
ところがその後、地球の寒冷化によって森林、草原が減少し、多くの種が絶滅した。さらに偶蹄目・反芻亜目(シカ、ウシ類)の進化に押されて衰退を始める(反芻は消化能力が高い?)。地質時代には240属を数えた奇蹄目も、現在はわずかに3科6属20種しか生き残っていない。
12:41
ここは一頭一頭に名前や説明はない。
あってもいいかと思うが無くてもよい。地球はいろんな動物がいるとわかる。
12:42
パンダがいた。剥製になると大して可愛くない。
帰宅後に調べたら上野で死んだフェイフェイ(飛飛・オス)とその子・トントン(童童・メス)の親子だった。トントンの母、つまりフェイフェイの妻は1階にいるホァンホァン(歓歓)である。

パンダは食肉目クマ科に入る。ジャイアントパンダ属
右のトラは食肉目ネコ科ヒョウ属

ちなみにイヌは食肉目イヌ科イヌ属
アシカも食肉目。


犬と猫、熊は科が違うだけだが、馬と牛は目から違うのが実感としてピンとこない。
奇蹄目、偶蹄目、食肉目はローラシア獣上目を形成する。

いっぽう、ウサギ目、齧歯目(ネズミ目)、霊長目(ヒト科が入る)は真主齧上目も形成する。
これらの分類は何によるか? 実際に目で見た区分ではない。
大局的なゲノムの文字配列も読みつつ、さらに差が出やすいレトロトランスポゾンの位置情報も合わせてダブルチェックした分類という。

ローラシア獣上目と真主齧上目を合わせて北方真獣類を形成し、この外側にゾウ(長鼻目)、ジュゴン(海牛目)などのアフリカ獣類がいる。そしてさらに外側にカンガルーなどの有袋類がいる。

改めて系統図をみると、ジュゴンとクジラ(イルカ)は相当離れている。ネズミと蝙蝠も遠い。科どころか目どころか、上目すら違うのである。

ちなみに生物の分類は、界(動物)、門(脊椎動物)、綱(哺乳類)、目(食肉目)、科(ネコ、イヌ)、属、種という階層がある。それぞれ巨、上、中、下、亜といった接頭辞でさらに細分されている。

最近昔の蔵書を読んでいる。
本川達雄「ゾウの時間ネズミの時間」
1993年3月5日に購入した日付が書いてあり3月4日のスキーリフト券がしおりとして挟んであった。
行動範囲、エネルギー消費量などを体重に対して両対数プロットするとほとんどの動物が一直線に並ぶ。ところがヒトだけは乗り物、石油を使い、この直線から大きく外れる。先に示した系統樹だと間違いなく哺乳類の一つなのに化け物のようになっている。

この日、ゲリラ雷雨は止まず、はく製を見るのも疲れ、
休憩スペースのソファーで居眠りした。

0 件のコメント:

コメントを投稿