2019年7月9日火曜日

株ねぎの栽培とネギの種類

4月14日に種をまいた九条ネギ。
3か月も経つのにちっとも大きくならない。
日当たり不足?
11月以降の収穫目指してとっくに定植しているべきなのに。
2019-07-08 九条ネギ実生
冬に食べるには、いま何をしたらいいか?
ある程度成長した苗を植えればよい。
いや、苗よりも泥付きネギを植えれば今からでも食べられる。

スーパーに行ってみる。
不忍通り 肉のハナマサ
道灌山通りマイバスケット
 どれも根が切ってある。これでは苗にならない。
サミットに九条ネギがあった。
根もついている。これにしようかな・・・
でも家のネギと同じだ・・・

ネギは、生物種としては1種、Allium fistulosumである。
栽培品種は国内だけでも数多く、大きく分けて
1.根深ネギ(長ネギ・白ネギ):深谷ネギ、下仁田ネギなど
2.葉ネギ: 九条ネギなど。
がある。
前者は東日本に多く、太く、茎を食べる。
後者は西日本、細く、葉を食べ、分けつで増える。

分蘖(ぶんげつ)で増えれば、種をまかなくとも永遠に収穫できる。

スーパーでよく見る深谷ネギは、太い一本ネギとして商品にするため分けつしない。
深谷農研2号という味の良い分けつ種もあるようだが、断面が円にならないため市場価値が低くほとんど栽培されていない。

・・・
駒込病院と天祖神社の裏、今や少なくなった八百屋さんに行ってみた。
小さなマンションの1階店舗を臨時に借りているような様子で、いつ見ても客はいない。

「泥ねぎありますか?」
あるというのでどんなネギかと聞くと
「株ネギだね」
「深谷ネギとか九条ネギとかの種類で言うと何ですかね?」
「だから株ネギという種類です」

こんな普通名詞みたいなネギの種類があるかと家で調べたら
株ネギ:
・相模原市で明治・大正から栽培されているらしい。
・分けつ性が高く、1株当たり10~20本に分けつ。
・根深ネギに比べて葉鞘が柔らかく、辛みが弱いため、生食に向く。
・収穫は11月 - 4月。
・種子繁殖はほとんど行われておらず、株分けによって増殖させる。

とあった。
再び雨の中、買いに行く。

川越から売りに来ているという彼は、
野菜くずのゴミ袋と思われた、大きな米の紙袋に手を突っ込み、下の方から枯れ始めているネギを取り出した。
古い葉っぱをむいて白いきれいな商品ネギに仕立てようとするので
「あ、泥の付いたまま、そのままでいいです。プランターに植えるので」
「もう植えてもダメだよ。早く食べたほうがいい」
「でも、埋めたいんです」
「枯れて虫がついて、食べられなくなる。早く食べたほうがいい」
しかし、無理にそのまま包んでもらった。
もうネギも終わりということで100円。

「収穫が11月から4月」というのは、玉ねぎやラッキョウと同じように夏期に葉が枯れるのだろう。八百屋さんの早く食べたほうがいいというのはこのことか。
「株分けによって増殖させる」ということから、このネギさえあれば増えるはず。

2019-07-08
切ってみると断面は2-4本に分かれていた。
なるほど。
このため深谷ネギのようにきれいな円にならない。

1本に見えても中は4本、この状態で枯れると下に芽が4つのこる。
一旦枯れて秋には4本のネギが発芽。
4本に増えたネギの1本は、再び中が3-4本に分かれているだろう。
(ネットには10~20本になると書いてある。もっと下で切れば4本より多く見えるのかもしれない。あるいは根から直接分けつするか?)
さて8本あったので2本ずつ
1.10センチに切って埋める
2.20センチに切って埋める
3.切った根を外で保存
4.切らずに保存

根の部分は5センチもあればいいかと思うが、すぐ伸びて食べられるかもしれないので20センチにして埋めてみる。
また、
3は、例えば九条ネギは干してから埋めると発芽、分けつがいいらしいので。
4は、切ったネギと「持ち」がどれくらい違うかの確認用。
2019-07-08

ちなみにネギ属Alliumは、ヒガンバナ科(スイセン属、アマリリス属など含む)であり、
 タマネギ  A. cepa
 ネギ  A. fistulosum
    ワケギ var. caespitosum Makino
 ニンニク  A. sativum
 ラッキョウ  A. chinensis
 ギョウジャニンニク  A. victorialis
 ニラ  A. tuberosum
 ノビル  A. macrostemon
 アサツキ  A. schoenoprasum
などがある。
2019-07-08
ふとラッキョウのあった場所を見たら、取り残した小さな球根から発芽していた。


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