2024年11月5日火曜日

素人にイチジク栽培は無理

イチジクに対するあこがれのようなものがあった。
ふつうの果物にない、宗教性、歴史性が感じられる。
また長野の実家のまわりでも見なかったし、もちろん作ったことがないことも、憧れた理由の一つだ。


また、私の最も好きなパンは、チーズと乾燥イチジクの入ったパンである。
一見欠点のような甘味酸味が薄いというのも、パンだけでなく料理にも使えそうな発展性を秘めている
2022‐09‐29

初めて植えたのは2017年3月、上尾セキチューで買った苗(fig-1)。しかし実が生り始めた2020年9月、カミキリムシで枯死した。
その後、2021年6月、道灌山通りの三菱パークマンションの建設で立ち退いた人が路上に「ご自由にお持ちください」と書いた鉢を置き去りにした。しかしイチジクと思われなかったのか誰も持って行かず、数日後私が2本とも引き取った(fig-2, fig-3)。
そして2022年2月、退職前、伊奈町のコメリでまた1本苗を買った(fig-4)。

つまり1本枯れたにもかかわらず、3本も狭い庭に植えていた。
拾った苗は翌2022年の夏秋に実を付けた(上の写真)が、やはり手狭であるため、1本(fig2)を抜根した。

残った2本(fig3、fig4)のうち、拾ったほうfig-3は2023年10月にカミキリムシにやられ、一命はとりとめたが患部から上を切断したため無残な姿となった。
2023₋10₋01
イチジクfig3に巣食っていたカミキリムシの幼虫。
虫体は白くて大きい。
カミキリムシの恐ろしさは、幼虫が葉を食わず幹を食うため、木を枯らしてしまうことだ。

そして2024年、4番目のイチジクfig-4が実をつけた。
一番まともに大きな実をいくつもつけていたのに、またカミキリムシにやられた。
2024₋09₋29
イチジクfig4の幹から出る虫の糞。
ああ、またか。
ネットを見ると、糞が出ている穴に針金やピンセットを差し込み、中の虫を殺せとあったので、新しい糞が出るたびに針金を突っ込んでいた。

しかし、糞の噴出はなかなかやまない。
これらが成虫になったときが恐ろしかった。カミキリムシはイチジクだけでなく柑橘類や他の果樹も襲うという。長野でもリンゴの木にいたし、防除用の白い薬液を幹にこってり塗っている桃の木を見た記憶もある。

いま千駄木菜園にある夏ミカン、温州ミカン、育ちつつある不知火、せとか、にカミキリムシがついたら泣いてしまう。
残念だけどイチジクを諦めるしかない。

糞を見つけて1か月たった。
2024₋10₋30
これを切るのか、惜しいなあ、と切るかどうか迷いながら毎日眺めていたら、食べごろのイチジクが鳥に食われていた。
2024₋10₋30
イチジクの敵はカミキリムシだけではない。

理由は省くが、鳥からの防御はミカン、柿よりも難しい。
踏ん切りがついた。
2024₋11₋03
根元から切ろうと思って分け入ったら新しい糞が噴出されている。
ますます諦めがつた。

2024₋11₋03
最後の雄姿
向こうの夏ミカンより高く、我が家では一番背が高い。

2023₋04₋12
昨年はこんなに小さかったのに(右の塀際)、夏2回でずいぶん大きくなるものだ。
柔らかい茎でぐんと伸び、そのあと木質化する。
・・・・・・
切断した。
2024₋11₋03
切断面。真ん中に虫の穴が開いている。
乳状の樹液がにじみ出る。
この独特の匂いがカミキリムシを呼ぶのだろうか?
この匂いのないミカンなどに来ないことを願う。

いままで庭でカミキリムシの成虫は2種類、幼虫も2種類みた。
これらがイチジク限定、レッドロビン限定の種であることを願っている。

2024₋11₋03
こんなに実が生っていたのに。

2024₋11₋03
抜根。
まわりはサトイモとかラッカセイとか所狭しと植わっているので作業に気を遣う。
2024₋11₋03
糞の出ていた横穴で切断したが虫はいない。
いくら針やピンセットを刺しても殺せないわけだ。
幼虫は竪穴の奥のほうに引っ込んでいるようだ。
探すために輪切りにしていくと居た。

2024₋11₋03
レンガの幅は60mm
虫はずいぶん大きい。
いままで糞が出る横穴一つに対し、幼虫1匹いると思っていたが、この穴の数に対し2匹しかいないところから、幼虫はいくつも横穴を開けるのかもしれない。
2024₋11₋03
大きなほうは頭を切断してしまった。
長さ6センチ近くあった。

過去のイチジクブログをもう一度読んで追悼とする。

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