2020年12月17日木曜日

植物のツルの巻き方、右まき、Sまき、Zまき

先日小さな山芋を掘ったことを書いた。
捨てた皮から生えたものがまだあちこち残っていて、蔓が枯れている。
らせんである。

2020-12-13
この巻き方はDNAと同じで一般に右巻きとされる。
しかしなぜ右というか?

上に伸びていくとして、根元から見たとき、車のハンドルを右に回すのと同じだから右巻きという。ねじを締めるときの回し方である。「の」の字、時計の向きともいえる。

あるいは、コイルに電流を流して磁界の向きをしるとき右手を使うが、山芋のらせんの向きと伸びる方向が、右手の4本指の向き(電流)と親指(磁界)の方向に一致するから右巻きといってもいいかもしれない。

しかし右、左というのは相対的なもので、「舞台に向かって」とか「南を向いた状態で」とか説明語がないと左右は絶対ではない。東西、上下が一義的に決まるのに対し、歯切れが悪い。

つまり、「の」の字といっても紙から見れば反対回転、ハンドルだって車から運転手を見ればハンドルは反対に回転している。

山芋の蔓の場合も、下から見れば右巻きだが、ふつう真下、根っこからは見られない。たいてい真上か斜め上から見る。すると「の」の字の反対。ハンドルなら左折である。
だからこの山芋の巻きかたを「左巻き」という人がいる。
真面目な顔で右を左といえば混乱する。

Zまき、Sまきという言い方がある。

それぞれの文字の中央の斜め部分に着目、Zは左下と右上を結んでいる。いっぽうSの中央部分は左上と右下を結ぶ。
Z,Sは180度回転しても(つまり上から見ても下から見ても)Z,Sである。

すなわち目に見えている部分についてどっちの文字の中央部分に見えるか言えば、上下は関係なくなる。山芋やDNAは左下から右上だから「S」である。

Z,Sの文字は裏返したらダメだが、ツルの場合は裏に回っても同じだから、どこから見ても、上から見ても下から見ても、SはS、ZはZになる。

2020-12-12
スナップエンドウの苗が育ち、隣り合う株の蔓が絡み始めた。
そこでネットを張って(12月9日)地植えしたこともブログに書いた。

これはZ巻だと簡単にわかる。
また、ネットのひものねじれは「S」であることも写真で分かる。

・・・・・
昔「自然界における左と右」M・ガードナーを読んだことを思い出した。
まだ書棚にあった。
1977年、本駒込図書館から借りて読んだ。
後年また読みたくなり、1993年に買ったら新版(1992)になっていた。

本駒込のアパートにいたころは、人生でいちばん時間があり楽しかった時代。四畳半に一人、ギターを練習し、異性にあこがれ、歌謡曲を歌ったり本を読んだりしていた。

今読むと、この本は植物、動物のらせんについてS、Zは使っていない。左巻き、右巻きの語を使っているが、その混乱についても言及している。

この本に、生物がなぜ左右対称になっているかという記述がある。
それを読んだ私が、國枝卓氏(当時すぐ近くの千駄木団子坂上にいた)と、宇宙生物がいると仮定して進化論からその形態を寝ながら議論し、そのまま眠ったのが懐かしい。


 

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