2017年9月24日日曜日

アゲハの幼虫と鳥の糞

この春初めて植えた夏みかんの葉に鳥の糞、と思ったら何かの幼虫だった。
調べたらモンキアゲハ、クロアゲハ、ナミアゲハだか分からぬが、アゲハチョウの若齢幼虫は、みな鳥の糞に擬態しているらしい。
我々が知っている黄緑色の巨大なものは、もう少し成長した姿だという。
確かにあんなに大きいと鳥の糞では擬態にならないかもね。
 いかにも上から落ちてきたように、葉の表に張り付いて動かない。

こちらはもう少し大きいがまだ鳥の糞。

温州ミカンにもついている。

50年前、子どものころ、信州では(ミカンなどない)、ニンジンとセリに巨大なアゲハの幼虫がいた。セリとニンジンは似ており、子供心に、虫は食べる植物を決めているのだと、畑で学んだ(私は専業農家の長男として育った)。また、その時は鳥の糞のような幼虫は見なかった(まんまと擬態に騙されたということか)。

子どものころの経験に絶大な信頼を置いているので、60才過ぎても、柑橘類と鳥の糞からアゲハの幼虫とは思わなかった。

それにしても黒っぽい鶯色に白い模様は見事に糞そっくりである。
ちなみに哺乳類は窒素代謝ででるアンモニアを尿素の形で排出するが、鳥や爬虫類など卵で生まれるものは最終産物が尿素だと、水溶性だから浸透圧が高くなってしまったりして具合がよくない。そこでアンモニアは尿酸にする。尿酸は溶けないから白くなる。だから鳥の糞の白い部分は我々の尿の部分である。これは学校で習った。

さて、このままアゲハの幼虫らしい姿に変わるまで成長させてもいいのだが、葉っぱはどんどん食われるし、飼育する余裕もないので、殺すことにした。
割り箸でつかむと橙色の角を出す。
容器に移し、試しに青虫などに効くマラソンを噴霧してみたが、全く効かない。
結局水死させた。
スミレの葉を丸坊主にしたツマグロヒョウモンの幼虫も一緒に殺処分した。
ツマグロヒョウモンは容器の壁を這いあがてきたが、アゲハの幼虫はジタバタせず、すぐに沈んでしまった。

念のため今調べたらセリもニンジンもセリ科だった。
アゲハは芳香のする葉が好きらしい。



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