ふと横に出た見出しをクリックしたら、性生活の頻度について、初老の人から真面目な質問があり、何人か答えていた。
その中である人が年代別の目安の計算式を教えていて、おもしろかった。
各年代の行為の頻度は、年代数を9倍した数字の10のけたと1のけたを見ればよいというのだ。つまり
30代なら 3・9 = 27 だから 20日 に 7回、
40代なら 4・9 = 36 だから 30日 に 6回
60代なら 6・9 = 54 だから 50日 に 4回
というのである。
これを使って大学入試問題を作った。
問1
上の例で、年齢大台(10のけたの数字)をx、頻度(間隔)をy日に一回とする。
(2≦x≦9)
つまり、
X X・9 間隔Y
30代 3 27 20/7 = 3(2.9)
40代 4 36 30/6 = 6
50代 5 45 40/5 = 8
60代 6 54 50/4 = 13(12.5)
70代 7 63 60/3 = 20
30代は3日に一回、60代は13日に一回ということだ。
解答
Y =(X・9の10のけたの10の倍数)/(X・9の1のけた)
ここで
X・9 = 10X-X = 10(X-1) – X +10 だから
Y = 10(X-1)/(10-x)となる。
問2
XYをグラフにしたら、どのような曲線となるか?
解答
得られた式
Y = 10(X-1)/(10-x)
をさらに変形すれば
Y = -10 - 90/(x - 10)
つまり Y=-90/xの双曲線を(10,-10)に平行移動したものとなる。
漸近線はy = -10、x = 10 。
問3
yahoo知恵袋の文章では、50代なら50歳から59歳まで頻度は一定で、60歳になったとたんに、間隔がぽんと跳ね上がる。そして69歳までまた一定になる。
実際はそんなことはなく、連続的に変化する。
Yahooで示された年代別の値は、中央の年齢(50代なら55歳)における値として、現実的な式に変えよ。
解答
yahooの目安を中央の年齢にするには、双曲線を5歳分、右に平行移動すればよい。
5歳はXでは0.5に相当するので
Y = -10 - 90/(X - 10.5)
= (10X-15)/(10.5-x)
となる。
エクセルに入れれば
年齢 X Y(日)
30 3.0 2.00
35 3.5 2.86
40 4.0 3.85
49 4.9 6.07
50 5.0 6.36
51 5.1 6.67
52 5.2 6.98
53 5.3 7.31
54 5.4 7.65
55 5.5 8.00
60 6.0 10.00
70 7.0 15.71
と、なんとなく正しい、現実的な公式ができた。
一般式にしたことのメリットは、年齢が連続した他に、何があるか?
解答
Yahooの式では10代が計算できないが、一般式にすれば16歳以上に適応できる。
しかし計算すると値が現実的でない。
19歳でY=0.47。つまり1日2回。
また、Yahooの90代の数字は、1年1年劇的に変わるはずなのに1種類しかないが、一般式にすれば、 90歳でY=50日、96歳でY=90日、99歳はY=140日となる。
これでは、その一回が最後となっても仕方がない。
数学はあまり難しいものをやっても大学入試が終わったらほとんどの人は使わなくなる。この程度の初等数学を自由に使える人材のほうが(こういう高校教育をしたほうが)将来の仕事に役立つのではないか?
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