2020年10月7日水曜日

南豊島御料地から明治神宮へ

10月4日、明治神宮に来た。何年ぶりだろう?

 2020-10-04 13:57 神宮橋
新しくなった原宿駅(別ブログ)は表参道・神宮橋の側に移動しているが、駅と橋の周辺は相変わらず広い。

この橋は何回もわたっているが、境内に入るのは3回目かな。

13:58

13:59
入り口の一の鳥居をくぐると参道はまっすぐ北に延びる。
緩やかに下り、橋を渡る。
川の上流には御苑の菖蒲池がある。
14:01
左側は神宮御苑。
案内板を見れば中に「清正井」という井戸があるらしい。
普通の縦井戸ではなく湧水のようだ(毎分60リットル)。

明治42年(1909)練兵場まで渋谷町、御料地は代々幡村。

現在の森林や造営時の写真などから、もとは畑と山林だと思われているが、本来この地は、最初肥後加藤家の下屋敷だった(清正の子忠広は住んでいる)。加藤家改易のあと井伊家下屋敷になった。これは紀尾井町の加藤屋敷と同じである(現ホテルニューオータニ、別ブログ)。

明治になって宮内省管轄の南豊島御料地となり、その一部、大名庭園は明治26年代々木御苑として整備された。
明治天皇は1回、昭憲皇太后は9回行幸、行啓されたようだ。(明治神宮公式サイト)

フォレストテラス明治神宮
美味しそうなランチが1400~2300円。

14:05
全国から奉納された酒樽。
中身は空にしないと積み上げられないだろう。

反対側は奉納ワイン樽

14:08
ここでようやく参道が曲がる。
大きなパネルで神宮の歴史を説明している。
大正9年(1920)の鎮座祭と100年後の初詣のようす。


14:09
曲がり角の大鳥居。
直径1.2メートル、日本一という。
初代大鳥居は台湾(当時は国内)から奉納された樹齢1200年の大ヒノキであったが、1966年落雷で破損した。立て直すにあたって代りの大木を探すも、もはや国内にはなかった。
しかし材木商の篤志家、川島康資氏が台湾に何度も行って探し、とうとう阿里山連山、標高3300メートルの奥地で樹齢1500年の大ヒノキを発見した。
だがどうやって運び出すかが問題となる。
ここで日本の皇室を好きな現地の人々が、明治神宮と靖国神社に奉納すると聞いて大いに協力した。道なき断崖に道をつけ、山を切り開き、特別に作られたトラックで運び出しに成功したという。(神宮公式サイト、Q&A12)
たしかに皇居一般参賀でお会いした台湾の人々は皇室が好きだった。
破損した初代大鳥居は1976年大宮氷川神社で再び建てられた。

14:11
かつては森と参道しかなかったが、いまは明治天皇、昭憲皇太后の一生をパネルで展示している。100年記念によるものなのか、恒久的な展示なのか不明。
絵画は神宮外苑の絵画館(別ブログ)のものが多い。

14:15
明治45年天皇が崩御されたとき御陵が京都伏見になったため、東京にも記念となる施設が欲しいと、神宮造営が決まった。
参道のパネルは、いくつもあった候補地からの選定、全国から集まった青年団による勤労奉仕のようす、いっさい手を加えなくとも持続可能な原生林となるための人工林の設計、など興味深い展示が続く。

参道は一直線でなく、二回直角に曲がって本殿に向かう。
御苑を含めた境内の設計も十分検討されたものだろう。
1921(大正10頃)
神宮のほか表参道、外苑ができている。
表参道は冬至に朝陽が上る方角になるよう設計されたとどこかで読んで信じていた。しかし、明治42年の地図を見れば、すでに細い道路が一部にあった。

14:19
本殿前、三の鳥居

14:20

14:21
けっこう二礼二拍一礼でお参りしている人がいる。
私は1991年、仙台の東照宮で初めてこの方式を知ったのだが、当時は神社もお寺も同じように手を合わせるだけだった。最近の寺社ブームによるのか、だいぶ普及したようだが、私はあまりやらない。
パンパンパン・パーン、パン(信州中野の宴会の手締め)の感じがいいが、やるわけにはいかない。

14:23 夫婦楠?
明治神宮はおみくじがないそうだ。

14:25
西参道に出る。

14:31
本殿西側を北に歩くと急に開けた。

14:33
皆のんびり寝転んでいる。
新宿のビルが見えた。

北の低地(川)をわたると至誠館という武道館あり。

2005年、代々木オリンピック青少年センターでダンス練習会のあと、参宮橋から明治神宮に入り、この前を通っている。
14:37 宝物殿は工事中
近代和風建築として国の重要文化財になっている。

14:38
植え込みの間から中を覗くと、工事用資材が置かれ草が伸びていた。


14:39 北池
2005年、この池を見ながら歩いて東側を南下、原宿駅から帰った。

14:43
害虫捕獲装置?
虫に食われ、木くずが根元に降りかかっている木が何本かあった。
我が家のカミキリムシに食われたイチジクのようだった。

さまざまな植物、動物、すべて自然のままに放置しているのだから虫に食われるのは仕方がないのだが、虫を食うべき鳥たちが街中の生ごみのほうを好んで虫が増えたのかもしれない。人間の捨てたゴミで食物連鎖が崩れたなら、ある程度の干渉は必要だろう。

ところで哺乳動物はいるのだろうか?
畑に作った森林だから、都市ネズミか逃がしたペットくらいしかいないと思うのだが、狸がいるらしい。

14:50 北参道から出た。
神宮の北池から出る川(低地)は、ここで山手線をくぐり、新宿御苑を源流とする穏田川に合流、明治通りに沿って南下、神宮御苑南池から竹下通りを通る低地もここに合流する。

結局、最初に来たのはいつだったか、とうとう思い出せなかった。

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