2018年4月1日日曜日

桜満開の下、コゴミとドジョウ鍋の記憶

幹の太さに比べて枝の少なさ!
6年間剪定の努力である。
2018-03-29
桜の下、コゴミが出ている。
いつの間にか葉が開いてしまい食べる時期を逸した。
2018-04-01

しかし、日陰のほうの芽は遅い。
周りの白いものは桜の花びら

コゴミはワラビほど太くはないからぬめりが少ない。しかし調理にあく抜きの必要がなく、クセがなくて好きである。

初めて食べたのはいつだろう?
ワラビよりも遅い。

信州中野では、コゴミはそれほど人気がなく、皆が山へ取りに行ったのは、ワラビ、ウド、タケノコ(根曲がり竹)であろうか。
一面草原となるスキー場に生えるワラビ。
雪の残る急斜面を滑り転びながらとるウド。
鯖缶と煮ると旨いが、大量にとってくると皮むきが大変なネマガリダケ。
忙しい野良仕事の合間に山へ行くのは娯楽だった。

コゴミは屈みというように、曲がって出てきた芽しか可食部がなく、また時期も短いから、ワラビが取れるところではあまり食べない。

コゴミに関して最も古い記憶は、我が家の台所がまだ土間で、かまどで煮炊きしていたころだから、私が小学校低学年であろうか。
東京から叔父叔母が来て、結婚したばかりの一番年少の叔母(父の末妹)の相手の実家へこぞって遊びに行った。
山ノ内町須賀川という、今は北志賀竜王スキー場近くの、冬は雪深い集落である。

田んぼのすぐそばまで山が迫っていて、その杉林の谷にコゴミが群生していた。食べられると聞いて皆でとった。
村の子供が蛇を捕まえて焼いていた。蛇を食べたのはこの時が初めて。黒く焦げていて固かった。

田んぼにはドジョウがいて、大きなものが簡単にとれた。
岩船に帰ってきて、コゴミは茹でたが、ドジョウの処理に困った。皆、後のことを考えずに面白がって取ったから大量にあった。

ある叔父が知ったかぶりに、豆腐と一緒に水から煮ると、熱くてドジョウが豆腐の中に潜り込み、ドジョウ入り豆腐の煮物ができる、といった。そこで母だか祖母だか調理したのだが、迷惑に思ったのではないか?
本来は白魚のような小さなものを少量入れるのだろう。ところが巨大なドジョウが大量に入ったものだから、中で暴れて、豆腐はバラバラになり、丸ごとの大型ドジョウの死体が浮かぶ(沈む)グロテスクな鍋料理ができた。出汁をとった大きな煮干しのように、味がなく骨っぽいだけで、誰も食べなかった。もったいないので豆腐だけ少し食べて捨てたのではなかったか。

このとき、茹でられたコゴミは鮮やかな緑の上に鰹節をかけられ、大皿に盛られていた。
こちらは旨い旨いと、きれいになくなった。

これ以降、5月の連休など山に行くと(車で通過すると)コゴミが目に入るようになる。


いつからか実家では、山にしかなかったウド、コゴミを畑に植えるようになった。
父が老いて、弟はサラリーマン、田畑が遊ぶようになり、雑草対策に何かを植えなくてはならなくなったからだ。
山菜は病害虫にめっぽう強く、何十年も放っておかれている。
たまに行った私が摘んでくるくらい。
全く収穫しなくても、秋になると枯れ、春に芽を出す。

千駄木に越してから、昔を思い出すためにコゴミとフキの苗をもらってきた。
フキも順調に増えている。
こちらも長野と同じように、収穫もせず、毎年枯れて毎年芽が出てくる。


イチジクと柿も芽を出した。
イチジクには何も思い出がない。しかし初めてというのもまた楽しい。

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