2021年6月6日日曜日

日本橋川3 佐藤朝山の清麻呂像と丸紅、一橋家屋敷跡

 

5月29日、大手町の大規模接種センターでワクチンを打ってもらった。
(別ブログ)
注射してもらった合同庁舎3号館のある一角は1960年代に建てられたビルが多く、再開発が盛んである。1号館、2号館は取り壊され日経本社などの大手町カンファレンスセンターに生まれ変わった。3号館も注射会場になったほど中身は移転、空っぽになっている。隣の気象庁は昨年12月虎ノ門に移転、取り壊しを待ちフェンスに囲まれていた。

2021‐05‐29 9:35
気象庁前交差点。
坂名や通りや駅の名は、名前のもとになった施設が移転しても簡単に変わらない。しかし交差点はどうだろう? 歴史がないから違う交差点名になる気がする。

左のビルはKKRホテル東京。
KKRは国家公務員共済組合連合会の略。

気象庁交差点の皇居側、大手濠緑地内に銅像あり。
この交差点は何回か通っているはずだが急いでいる時が多かったせいか初めて見た。

9:38 国体擁護と書いてあるのかな。
「ここに立たせるは護王大明神の神号を給はりし贈正一位和気清麻呂公の像にして・・」

和気清麻呂といえば、女帝孝謙天皇に寵愛された怪僧道鏡の野望を砕いたとして知られる。
のちに彼は桓武天皇に平安遷都をすすめた、という時代。

紀元2600年、民間募金で建立された。
それにしてもなぜ大昔の和気清麻呂をわざわざ持ち出したのだろう?
当時天皇に取り入って国を乗っ取ろうとした奸臣がいたとも思えない。

さて、この像は髙村光雲の弟子である山崎朝雲の弟子、すなわち光雲の孫弟子の佐藤朝山が制作。(一文字ずつ変わるのが面白い)
ちなみに光雲も朝雲も住んでいたのは(いまは跡形もないが)千駄木の我が家のすぐ近くであることは以前書いた。

清麻呂像は、朝倉文雄と北村西望も同時に依頼された競作案件だった。彼らも千駄木からそう遠くない谷中と滝野川西ヶ原にいた。

朝倉は途中で競作と知り辞退、彼の清麻呂像は石膏像の段階で橿原神宮に献納されたという。北村は長崎平和祈念像で有名。王子北とぴあ入り口に彼の作品がある。

佐藤朝山は師・朝雲が「銅像のような大作は佐藤より朝倉さんや北村さんの方が良い」とのことばを聞いて憤慨し、朝山の号を返上して師弟の関係を絶ったという。本名の清蔵で通したが戦後、玄々と号した。

ところで戦時中の金属徴収は免除されたのだろうか?

清麻呂像の向かいにイチョウがある。
震災イチョウ
もとは少し西の文部省構内にあった(一ツ橋1-1-1,現毎日新聞本社)が、関東大震災で一帯は焼失。この木だけ一部焼けたものの残った。
区画整理などで切られる運命にあったが、当時の中央気象台長・岡田武松が復興のシンボルとして残したいと、当局に頼んで中央気象台(今の気象庁)の近くに移植したという。
1860年ころ植えたものというから樹齢は160年くらいか。
葉の色づき、落葉など、気象庁はこの木をイチョウの標本木にしているらしい。

脇を市民ランナーが走りすぎていく。
今日は土曜の朝。

9:41
内堀通りを北に渡ると丸紅本社。
丸紅は1858年、伊藤忠兵衛が創業した。すなわち伊藤忠と同根。
1918年、伊藤忠商店と伊藤忠商事にわかれ、前者が丸紅になった。
創業時は麻布の行商で、忠兵衛が染料の紅を好み、紅忠を屋号としマルベニが通称であったことから社名になった。

敷地内に一橋徳川家邸跡という標柱あり。

田安、清水が北の丸にあり一橋だけ内堀の外なので、一橋は御三卿の中で3番目かと思っていたが、そうでもないようだ。

吉宗の四男、宗尹(むねただ)が家祖。
ちなみに吉宗長男は9代将軍家重、次男が田安宗武、三男は早世。
清水家は家重の次男、重好が家祖。

子だくさんで有名な11代将軍家斉は一橋家出身。
しかし一橋が今有名なのは慶喜の存在が大きい。
血筋は一橋家や吉宗と関係ない水戸家であるが。

田安家、清水家から将軍は出なかった。
しいて言えば15代慶喜が隠居したあと16代として徳川宗家を継いだ徳川家達が田安家出身。

9:43 一ツ橋
家康が江戸に来た時はすでにかけられていて、一本の丸太だったことからこの名がある。
今の橋は大正14年竣工、震災復興計画による。

この日は神田駅の向こう、常盤橋から日本橋川を歩いてきたので、接種後も日本橋川を歩いて帰ることにする。
ワクチン会場から気象庁、清麻呂像に行ってしまったため、神田橋と一ツ橋の間の橋を見るのを忘れた。見逃すのも気分悪いので少し東に戻る。

9:47 錦橋
震災復興事業として1927年に架けられたから鎌倉橋より少し古い。
首都高の下だから雨が当たらず日当たりも悪い。こんな場所ならツワブキが適していることを私も千駄木菜園で知っている。味も普通のフキと同じことを知っている。

一ツ橋北詰にあった地図
さて、どこまで歩いて行こうか。(続く)


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