2017年7月9日日曜日

皆でエアコンを止めよう

2017-07-09, 23:00
夜11時、寝る前のこの時間で30度
我が家にはエアコンがない。
この時期は憂鬱である。
暑いからではなくて、エアコンを入れろ(買え!)、と圧力を受けるからだ。
私をよく知る妻はもう諦めて何も言わないが、彼女の健康を心配する息子はうるさい。
妻の実家も、エアコンなしで生活する彼女の身を案じている。

私がエアコンを入れないのは、あちこちに言いふらしたために今更入れられなくなったということもあるが、昔からの自分の考え、生き方によることが大きい。

1. この温暖化は皆がエアコンをつけるから起きている。
 室外機から出る熱風。自分のところが涼しければ他人はどうなってもよい、というひどく乱暴な装置である。自分の部屋をきれいにするためにゴミを外に出す、と同じである。しかし、もっと状況は深刻なので、もう少し説明すると、

 熱力学を習ったものなら常識だが、5度下げようと思ったら、その熱量を移動させ、同じ体積の空気を5度上げなくてはならない。冷えている場所をつくるには暑くする場所を作らねばならない。しかし、これは熱効率が100%の場合であって、実際はこれでは済まない。ふつうは熱効率(発電から冷房すなわちモーターの回転まで考えた効率)が悪いから、もっと大きな熱を出している。つまり冷えた場所と暑い場所を混ぜたら、何もしなかった場合より暑くなる。
 消費エネルギーがすべて熱に変えられる暖房と比べて、貴重な資源を冷却と発熱の両方に使い、結局すべて熱量に変え、外気を暖めてしまう冷房は悪質である。

2. 暑いからこそ、たまに来る風を涼しく感じ、季節に敏感になれる。

冷房を入れると冷気が逃げないように部屋を閉めてしまう。これでは気温は低くても鬱陶しさが出る。
風鈴を聞き、静かに汗をかく。
・・・アベノミクスなどという、大量消費、経済優先からもう少し品のいい国にならないと無理かもしれない。
和室から見るミニトマト

3. 仕事や世間、健康の悩みに比べたら、「暑い」などというのは悩みのうちに入らない。

暑い、寒い、と言っていられるうちは幸せである。
豪雨の被災者の事を考えたら一夏エアコンなしでも大したことはない。

私が最も感銘を受け、その後の行動、考え方に影響した本の一つは、司馬遼太郎でもJ.Pホーガンでもなく、ジェレミー・レフキンの『エントロピーの法則』(1982)である。

私は昔から原発反対だったからエスカレーター、エレベーターは乗らなかった。40代くらいから変人と思われるのも嫌なので乗るようになってしまった。しかし原発反対とかエコエコを言う人はエアコンをつけてはいけない。

私は人口が減ってもいいと思う。
というか、減らさなくてはならない。
観光立国だのグローバリゼーションだの、世間の動きには大反対である。
生活レベルが昭和40年代に下がってもよい。
地球は有限である。
こんなに好き勝手に人間を増やし、エネルギーを使い、地球を痛めつけて良いわけがない。エアコンくらい我慢しなくては将来の人々に申し訳ない。

この夏、皆でエアコンを止め、テレビも明かりも消して、星を見上げたら素敵だろう。
暑苦しい寝室は、枕元に窓がある。先住者はいい家を作ってくれた。

私は、エアコンなしでも快適に健康に(世間は熱中症に騒ぎすぎ)生きていけることを証明しようと思っている。

ちなみに、食品の大量廃棄も温暖化につながる。
それに反発し、このブログでもいくつか書いている。

     賞味期限が昭和65年、を食べてみる

『エントロピーの法則』を読んでいただきたい。

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