2025年1月16日木曜日

クルーズ3 飛鳥IIの船内施設

初めてクルーズ船に乗った。
私的な旅行ではなく、ダンスのアルバイトである。

横浜発着、3泊4日の名古屋クルーズ。
1月8日、横浜出航、1月9日朝、目が覚めると名古屋港だった。
 アスカデイリー1月9日
この日、船は一日名古屋港に停泊している。
乗客は、観光に出かける人と船に滞在する人といろいろ。

船内新聞ASUKA DAILYで、館内施設の場所や、またそこで行われるアトラクションのスケジュールなどを確認する。

8時に朝食をとった。
5階のメインダイニング「フォー・シーズンズ」
写真は朝食時だから空いている。
夕食はフルサービス、フルコースの食事で、ほとんどの乗客はここでとる。
しかし朝食、昼食はここでの和定食よりも、11階のブッフェのほうが内容豊富で人気があり、そちらに行く人のほうが多い。もちろん胃袋に自信があれば両方で何回食べても良い。
5階 メインダイニング「フォーシーズンズ」
写真は夕食、初春懐石のときのもの

朝食後、船内を歩いてみた。
まず5階から。
5階はメインダイニングのほかに、レセプションがある。
2025-01-09 8:48
レセプションホール「アスカプラザ」

5階は桟橋とを結ぶタラップの連結口があるので、当然この階にレセプションがある。
ホテルのフロントと同じだが、チェックインなどの手続きは大さん橋ターミナルで済ませているので、カウンターに来る人はおらず、もっぱらくつろぐ場所になっている。
横にはピアノバーもある。
5階はほかに我々乗務員の部屋があるが、一般客の客室はない。

6階に上がる。
6階から5階のレセプションホールを見下ろす。

6階も客室はなく、ダンスホールのクラブ2100、ショーが行われるギャラクシーラウンジ、映画上映のハリウッドシアターのほか、様々な娯楽施設とショップがある。だるまの絵付け教室など文化講座も開かれる「コンパスルーム」、「カードルーム」、ラウンジの「マリナーズ倶楽部」、カフェ「ザ・ビストロ」なども6階。
6階 
この階にはドレス、スーツなど衣類、時計・宝石、オリジナルグッズなどの高級ショップが並ぶ。
廊下には陶磁器など、人間国宝の人など日本工芸会の作家の作品が展示され、間近に見られるとともに、価格が書いてあって購入することもできる。
ショップは4軒。あわせてアスカコレクションズという。
6階 ショップ「ル・ブルー」
高級菓子ばかりというわけでもなく、”ばらまき土産”のチョコの入った1箱2,000円くらいのものもある。

6階 カジノコーナー「モンテカルロ」
飛鳥は日本籍の船なので勝ってもチップを金品に交換することはできない。最初に買ったチップの額で記念品がもらえる。賭けのないカジノは面白いだろうか?とは思うが、この機会に真似事だけでもしてみるのもよい。スロットマシーン、テーブルゲームは午後2時間と18:30~23:30の間遊べる(有料)。
昼の間に無料カジノ教室も開かれ、参加者は有料チップと合わせて使えるチップサービス券がもらえる。
6階 ライブラリー
図書室は、年配客を配慮したか、池波正太郎、司馬遼太郎、平岩弓枝らの全集、「ローマ人の物語」(塩野七生)、「宮本武蔵」(吉川英治)など文芸春秋の読者が好きそうな本が並ぶ。ほかに地球の歩き方シリーズ、寺社、美術などの大型本、ビジネス書、図鑑(大人用、子ども用)など。もちろん自由に部屋やカフェに持って行って読んでも良い。

私も1冊部屋に借りて読んでいたが、外洋に出て揺れたとき活字をみていたら気持ち悪くなった。
6階 映画館「ハリウッドシアター」
「大名倒産」をみたが、浅田次郎の原作ほど面白くはなかった。

6階 ショーステージ「ギャラクシーラウンジ」

6階、クラブ2100
社交ダンス講習会、ダンスパーティはここでやる。
ステージでは飛鳥II乗り込みのバンドが生演奏する。

乗船日、寄港地観光の日は夜のパーティしかやらないが、一日クルージングのときは午前45分(初級)、午後45分(中級)の講習会がある。

乗客はダンスが初めての人が大部分であるため、単純なマンボとかスクエアルンバを講習する。これらは簡単ではあるが競技ダンスにはないため、私もその場で習った。だから教師なのにボーっとしていると間違えてしまう。

「飛鳥マンボ」というステップの講習があった。
これは懐かしいエレクトリックスライドだった。
まだダンスなど頭の隅にもなかった1993年、シンシナチで板垣さんからパーティに誘われた。ダウンタウンの汚い店を借り切ったような会場で、各自勝手にビールをカウンターで買ってビンから直接飲む。皆、車を運転してきていることもあり、日本のようにがぶ飲みする人はいない。そのうち、みんなで踊りだした。
研究室で秘書をしていた女性が普段とは別人のようにリーダーシップを発揮し全員をフロアに出して文字通り音頭を取った。全員が同じ方向に動く。まるで筏か戸板が横に滑っていくように見えた。ステップの名前を聞けばelectric slideという。32年間ずっとこの単語を忘れなかったが、踊り方は忘れてしまった。それが今回きちんと習って覚えられたので嬉しかった。

右に4拍、左に4拍、後ろに4拍、前に4拍、そのあと2拍で左に90度回転、これを4回繰り返すと元の位置、元の向きに戻る。
4拍子の曲に合わせるが18拍を基本とするから、この微妙なずれが面白い緩さを生む。

飛鳥マンボ(=エレクトリックスライド)は簡単なうえに、万国共通、どのクルーズ船に乗っても踊られるステップであるから、初心者には大いにすすめた。
(他の船では「飛鳥マンボ」の代わりに何という名前なのだろう?)

また、このクラブ2100では、社交ダンスがない時間で輪投げ大会やオーバルボール大会なども開かれていた。
6階 ザ・ビストロ
ふつうビストロというとレストランを思うが、フランス語では「誰でも気軽に利用できる小さなレストランやカフェ・居酒屋」を表すらしい。
そのとおりに、街角のカフェのような雰囲気。
ダンス講習会の帰りに横を通るので、カフェオレをテイクアウトした。

ダンス会場のクラブ2100から外の船尾に出るとスポーツエリアがある。
6階 船尾
ゴルフの打ちっぱなし
6階 船尾の卓球場
風がある日はできない。
室内のほうが良いが、どうも乗客の顔ぶれを見れば、どっちみち、やる人もいないのかもしれない。


7階、8階、9階、10階は客室である。
部屋番号奇数は右舷、偶数は左舷。

7階(客室階)の廊下

セルフランドリー(7階)
クリーニングは有料だが、無料のランドリーが各階にある。
もちろん洗剤、柔軟剤なども無料。アイロンもある。

5068室
バルコニーのないツインルーム。
飛鳥では一番狭い18平米だが、普通のビジネスホテルの部屋よりきれい。

客室はすべて窓から海が見える。これをオーシャンビューというが、海辺のホテルと違って船では海より陸をみたい。もっともオーシャンビューでなければ陸も見えない。
2025₋01₋11 9:25
7階オープンデッキ
横浜停泊中のとき。

7階は両弦ともオープンデッキになっているため、バルコニーはない。
窓は外を歩く人より高いところにあるため、眺めは良いし、外から部屋は見えない。

8階は救命ボードがある中央部だけバルコニーがないが、他はすべてバルコニー付きである。
9階はすべてバルコニー付き。
10階は、88平米のロイヤルスイート、46平米の和洋スイートなど高級客室もある。

11階は中央にプールがある。
11階 シーホースプール、ジャグジー
プールは海水、ジャグジーは真水の温水だった。

プールを挟んで
船首側が、お茶を飲みながらゆったりするパームコートとビスタラウンジ、Eスクエア。
船尾側が、食事できるリドカアフェ、リドガーデンなどがある。

風を防ぐため両舷に透明の壁がある。
また、左舷は屋根付き歩道になっていて、雨でも船首側と船尾側を行き来できる。
2025₋01₋10 9:11
11階 パームコート
ノートパソコンを持ってきたので富士山を見ながらブログを書く。
19:21
11階 夜のパームコート
我々のダンスパーティにも来てくれるフィリピンバンド「ナマナ」が演奏していた。
しかし夕食時のせいか昼より人が少ない。

2025₋01₋10 9:00
11階 E-スクエア
各席に電源コンセントがある。
無線WIFIがなかったころの名残かイントラネットケーブルやUSBケーブルのソケットもある。
ラウンジ「パームコート」とつながっているので座っているとウェイトレスが来て、頼めばお茶などもってきてもらえる。
しかしPCに向かっている人はほとんどおらず、お茶を飲みながら備え付けの雑誌や海を眺めている。
11階 ビスタラウンジ
船首部分に当たる。vistaはトヨタの車種にあるが眺望、美しい景色という意味。
船の中央だと片側しか見れないが、ここだと両方見える。
座っていると、ウェイターが来てくれて、ホットココアを頼んだ。
11階 和室「游仙」
囲碁、将棋ができる。
いつ見ても空いているから予約なしで勝手にできるのだろう。
長いクルーズのときは茶道教室なども開かれるらしい。
游仙(ゆうせん)とは仙境に遊ぶという意味だが、飛鳥を所有する日本郵船の社名にかけているのかもしれない。

いったん外に出てプールの横を歩いて船尾側に行く。
9:57
11階 リドガーデン
リドカフェとつながっている。供される料理は同じ。
朝、昼はブッフェスタイルの食事、それ以外の時間はハンバーガーなど軽食・スイーツ、夜は麺類、お茶漬け、おでんなど夜食も供される。
夜食のお茶漬けなどは、鯛刺身、いくら、明太子、うなぎ、サケフレーク、アサリなど、種類も豊富で、お茶を入れなければ豪華な海鮮丼のようになる。
2025₋01₋12 8:46
リドガーデン (朝食時)

11階 寿司レストラン「海彦」(有料)
船内では無料で豪華、一流の美味しいものが好きなだけ食べられるのに、わざわざここに来る人などいるのだろうかと思うが、けっこう人が入っていた。世の中、お金のある人はいるものだ。しかし、5階で豪華なフルコースを食べたら胃袋がいっぱいになってしまう。

海彦のメニューを見れば1貫4~600円位、握り8貫と巻物で4000~5000円だからそれほど高くはない。予約制。
11階 The Veil
海彦の隣、海側にはプレミアダイニング「ザ・ベール」がある。10階のスイートの部屋の乗客のための特別レストランであるが、食事は標準のものでも豪華であり、あれ以上のものは難しいのではないか。空間や自由な食事時間といった、料理以上のもので価値を出しているのかもしれない。veilは覆いという意味しか知らない。

12階はプールの船尾側に二本線の煙突があり、その下に大浴場、露天ぶろ、ジムがある。

12階 ジム

12階 グランドスパ
大浴場は、高級クルーズ船といえども裸で入る点では他と同じ。
温泉ホテルよりきれいで、シャワーヘッドはReFaのミストがでる高級品だった。
75μmという霧雨より細かい水滴が優しく体を包む。
大浴場の奥には露天風呂がある。

少し不便なのは、部屋からここまで、熱海のホテルのように浴衣半纏姿で来れないことである。

(続く)

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