2019年3月12日火曜日

東洋文庫で娘の彼と会う

末の娘がつきあっている彼を紹介するという。
息子のときのように家に連れてくれば簡単なのに、それだと「彼がプレッシャーを感じる」から外がいいという。
長女の時は上野精養軒でお茶を飲んだが、ちょっと遠くて面倒。

当日になっても場所が未定のまま出勤、職場からメールでやりとり。

娘は日暮里のイナムラショウゾウのチョコレートがうまいというのだが、谷根千の土曜日午後なんて行列じゃないか。テーブルの間も狭く、ガラス張りの店内も落ち着かない。

鴎外記念館の喫茶室も狭いし、近くのイタリアレストランも午後は休憩時間。
なかなか決まらず、父娘の間も険悪になった。
やっと東洋文庫のオリエントカフェに16時集合、とメールが来たのは13時。

お茶だけというのは予約できないが、いっぱいだったら隣、文京グリーンコートのイタリアンにいけば何とかなるだろう。
2019-03-09 15:50 
急いで職場から向かったが、この日、近くの区立センターでシンポジウム「駒込村の植木屋」があった。それをちょっと覗いて、途中で退出、本郷通りを足早に渡ると、家から歩いてきた妻の後姿を発見。
あえて追い付かず。

東洋文庫は先週来た日本医師会館の二軒手前。

10分前についたから、時間つぶしにミュージアムのロビーを覗こうとしたら、振り向いた妻に見つかり、一緒にロビーに入る。
なんとそこで娘と彼氏にばったり。
緊張する暇もなくおろおろしながら紹介しあった。

2019-03-09
カフェに移動する途中、
外壁やコンクリートの目隠し塀に木目模様の細工がしてあり、娘たちはその話をしていた。
彼らは建築学科の同級生だから、専門的な話。
東洋文庫も中身より建物に興味があるらしい。

カフェはすいていた。
コーヒー紅茶が520-620円。

スイーツセットがある。
・オリエントセット ¥1,090
(小岩井チーズケーキまたはカスタードバニラ、珈琲または紅茶)
・シーボルトセット ¥970
(アイスまたはソルベ、珈琲または紅茶)
・モリソンスイーツセット ¥1,610
(本日のデザートプレート、珈琲または紅茶)

「モリソンセットのモリソンって何だか知っているか?」
と娘に聞く。
緊張した雰囲気の中、沈黙とならないように常に話し続けなければならないのが父親の役目。 娘はもちろんモリソンなど知らない。

東洋文庫は三菱の第3代総帥、岩崎久弥が1917年に、ジョージ・モリソンの所蔵する、中国に関する欧文文献の膨大なコレクション(モリソン文庫)を購入したことに始まる。モリソンは当時中華民国の総統府顧問を務めていた。
良く知らないが、久弥は特に興味があったわけではなかろう。ただ学問、研究に理解があり、パトロンとしてその後も貴重な書籍を購入し続けた。

戦後、三菱解体のあと書籍散逸の恐れがあったが、幸い国会図書館付属となり支部となって存続した。
2009年、支部契約はなくなり独立、公益財団法人となり、助成金や三菱グループからの寄付金などで維持されている。(田辺製薬が三菱化学の子会社になったのは2007年)。

新しい東洋文庫本館は、2011年10月にオープンした。私が千駄木の古家の手付金を払った3か月後、あたりを散策うろうろしていたころである。

ちなみに岩崎の総帥4代は、親子としては弥太郎ー久弥、弥之助ー小弥太 で、親子で相続するには年齢的に負担となるところ、上手い具合に間に叔父、従兄が入った。
オリエントカフェに食材を供給する小岩井農場の「岩」は2代目弥之助のことである。

東洋文庫は所蔵総数95万点。
史記(高山寺本、平安時代)など5件の国宝と、7件の重要文化財を含む。
解体新書などもあったな。

2015-06-28 モリソン文庫

しかし手に取れるわけじゃないから入館料 900円は
興味ある企画展でもなければ高いと思うかもしれない。
だから今回も入ろうとは言わなかった。

一度だけ入った。
2015年6月、
「大地図展―フェルメールも描いたブラウの世界地図」
私の趣味を知るK山さんが教えてくれた。
ちょうど『第四の大陸ー人類と世界地図の2000年史』を翻訳し終わり、訳者あとがきに何を書こうか考えていた時だった。

2015-06-28
ブラウの大地図帳(1644-45)とフェルメール

ブラウの「大地図帳」は未知であった北米の北西海岸やオーストラリア東海岸、南極大陸などを除く600枚の地図を含む全9巻、数千ページの大作。17世紀前半の世界知識の集大成だった。 

この大地図帳は、2011年東洋文庫の新築引越しの際、倉庫の奥から偶然発見されたもの。また『第4の大陸』は、南ドイツの古城の倉庫で「ヴァルトゼーミュラー世界図」が偶然発見されたことから物語が始まるので、この類似性を訳者あとがきに書いた。
大明地理之図 2015-06-28

娘も彼も東洋文庫にはまったく関心なさそうなため、こんな話はせず、建物の壁の装飾とか、耐震計算ソフト(千駄木のリフォームで世話になった)のいい加減さとか、建築について話題にした。

メニューから頼んだのは全員同じ、高いモリソンではなく、オリエントセット。
上品に、とても大きな皿に、とても小さなチーズケーキ。
一口で食べ終わりそうだが、全体の滞在時間を考えて、彼も少しずつ口に運ぶ。

彼のご両親は北海道というのでそちらに話しを振ったが、父上は東京出身で大学だけ札幌、母上は札幌だが彼本人は子供のころ祖母が亡くなられてから行っておらず、北海道話も不発。

高校は神奈川総合という、聞いたことのない新しい学校で、話しが膨らまず。
住んでいるところは田園都市線宮崎台という、私にとって全く縁のない、土地勘どころか車窓の景色すら知らないところ。

しょうがないから東洋文庫とすぐ南の金網フェンス越しにRIマークがみえるアイソトープ協会、グリーンコートと科研製薬、理化学研究所の話などもしたが、たぶん全員興味なし。
グリーンコートの西、小石川高校は白山通りの東、本郷区側にあるのになぜ小石川を校名にしたか?なんてクイズ出したり。

あと、何を話していたのだろう?
彼が学生時代住んだ田端、今住む北千住のこと。
親から見た娘の性格。
青葉台、すずかけ台、田園都市線沿線の地形
南武線と並行する地下の貨物線

など、話しているうちに、
そろそろディナータイムになりますので、
と言われ、お開きとなった。

そういえばテーブルは12月に家族と来たときと同じだった。

いつか彼をいれてクリスマスの食事などするのだろうか。

2018-12-16

2018-12-16


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