その前回も数年ぶりだった。
かつては仕事が終わると埼玉県戸田の職場から、あるいは休日は指扇から毎週のように通って踊ったものだが、競技をするようになって、足が遠のいた。
その後、競技パートナーと解消したときはたまにパーティにいくのだが、踊りたい人(競技経験者)は、葛西ステップワンか新大久保ケヅカ、あるいは新百合ヶ丘などに集まり、王子は踊れる人が少ない。
しかし、昔は違った。
2000年4月に荒川を越え、初めて都内のダンスパーティに行ってみた。
埼玉と違って男性も女性も上手い人ばかりで圧倒された。
当時北とぴあでは毎週火、木、土の昼、夜にパーティがあり、夜の部は仕事帰りの男女も多く活気があった。
あれから18年も経つのか~、同じ13階の飛鳥ホール。
2018年8月11日 13:00~16:30 800円 ミキシングあり
今や高齢化が進み、夜は人が集まらないということで午後のみ開かれている。
当時の懐かしい顔も見えたが、皆ずいぶん年を取った。
鬼籍に入られた方もいるだろう。
18年前、私は初心者で、知り合いもおらず常に一人で行っていたから皆親切に教えてくれた。
その中に山田さん(本名かどうか不明)という男性がいた。もう定年退職されているのだろうか。私が仕事を休んで昼の部に行った時も彼はいらした。
ある日、午後の部が終わって、いつものようにまっすぐ帰ろうとエレベータを待っていると、彼が
「上に行ったことある? ない? じゃ、行ってみよう。人と違う方向に行けば、いつもと違うものが見られるかもしれないよ」
と最上階17階に連れていかれた。
北区の施設だから無料の展望室があった。
そこに先ほどまでダンスをしていた男性と女性が外を眺めていた。女性は上手できれいだったから覚えている。会場では男と一緒にいなかったから、今日初めて彼に声を掛けられたのだろうか。それとも二人はあえて別々に行動していたのだろうか。
「ねっ、意外な発見があるでしょう? ダンス会場だけでは分からない人間関係が見えることもあります」
同じフロアにレストランもある。
眼下には飛鳥山の森や京浜東北線、新幹線がみえた。
「上手できれいな人は人気があって、なかなか空かないですね。空いたとしても恐れ多くてこちらからは誘えません」というと
「敢えて誘わない、というのも手だな。他の男と違うところを見せて意識させる。
まだ君のレベルでは意識されることもないけど。
まあ、慌てることはない。女性の中には先行投資のつもりで下手くそな君に対しても優しく踊ってくれる人もいるし、実力が付けば向うから寄ってくる。」
と人生の先輩らしいアドバイス。
飛鳥山(左)と王子権現(右)の間が本郷通り
彼は今どうしているだろう。
18年経ったら亡くなっていても不思議はない。
首都高王子線、墨田川、荒川、スカイツリーが見える。
埼玉方面を見る。左の森は王子稲荷
いや、森の手前に鳥居が見えるので、手前が王子稲荷。
向こう側の大部分は名主の滝公園である。
今後この景色も変わっていくのだろう。
王子はめったに来ないし、電車なので「ご近所」とは言えないが、以前「石神井川、滝野川」を書いたときご近所に含めたので、今回もそうする。ちなみに千駄木の家から王子駅まで3.6kmである。
北とぴあに通っていたころ、自宅の大宮市プラザ1-3(さいたま市は2001年)から大宮駅までは4.9㎞あったから、都会というのはどこも近い。
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